2024年度も、千葉商科大学政策情報学部にて2024年度春学期特別講義「シリアスゲームデザイン2024」を行い、無事に全13回の授業が終了しました。
授業のカリキュラムや、授業の様子を一部ご紹介します。
カリキュラム
授業では、シリアスゲームの体験および、受講者⾃⾝によるアナログゲームの制作を通じて、社会の問題を抽象化する能⼒や、グループワーク形式における対話⼒の向上及び協働スキルの向上を⽬指しています。
全13回の講義は、昨年度までと同様、前半はゲーム企画(社会課題の設定、構造化、モチーフやメッセージの検討等)、後半はプロトタイプ作成(ゲームシステムの設計、プロトタイプ作成、テストプレイ等)で構成されています。
具体的なカリキュラムは以下のとおりです。
# | 概要 |
第1回 | ガイダンス。シリアスゲームとは、制作プロセスの紹介 |
第2回 | チーム編成、ゲームのテーマ決め |
第3回 | リサーチ手法のレクチャー |
第4回 | ゲーム開発手法のレクチャー |
第5回 | 中間プレゼン準備 |
第6回 | 中間プレゼンテーション |
第7回 | 中間プレゼン振り返り、ゲーム制作 |
第8回 | ゲーム制作 |
第9回 | テストプレイ |
第10回 | ゲーム制作 |
第11回 | 最終プレゼンテーション準備 |
第12回 | 最終プレゼンテーション① |
第13回 | 最終プレゼンテーション②、講評 |
昨年度のカリキュラムと比べて、中間プレゼンを1回分前倒しており、前半のゲーム企画にあてる時間を縮めています。これにより、後半のプロトタイプ作成の時間が伸びています。これにより、学生が納得いく成果物を作り上げられるようにしました。
受講生の作品について
今年度は、学生の関心ある社会課題を募った上で、講師陣でテーマ候補を提示し、その中から学生に選択をしてもらう形で進行しました(授業中に調査を経てオリジナルテーマに変更するのは可能)。結果、学生が最終的に取り組んだテーマは以下のようなものになりました。
・高齢者の免許返納
・ネット依存行動・依存度の理解
・親ガチャ(家庭内の対話促進)
・海洋プラスチック問題への関心
・SNSの炎上対策
・食品ロス削減の為の食品の保存方法
・悪質ホストの見極め
・危険な外来種による被害抑制
・過疎化からの脱却
▼出来上がったゲーム作品(一部)
授業の風景
授業は第2回に編成した全9チーム(1チーム4-6名)で行いました。
講師陣からのインプットもありつつ、授業の多くはグループワークでチーム内の役割分担と議論によって進行。途中、ギャラリーウォーク形式での中間プレゼンテーションや、テストプレイなど、他チームとの交流を混ぜながら行い、最終プレゼンテーションは1チームずつ檀上にあがって発表を行いました。