千葉商科大学政策情報学部での2022年度春学期特別講義「シリアスゲームデザイン2022」の全授業が、 2022年7月15日に終了しました。
全13回にわたって行った講義の資料等や、受講生が制作したゲームの発表内容やプロトタイプ作品をご紹介します。
カリキュラムと講義資料
授業では、シリアスゲームの体験および、受講者⾃⾝によるアナログゲームの制作を通じて、社会の問題を抽象化する能⼒や、グループワーク形式における対話⼒の向上及び協働スキルの向上を⽬指しました。
全体の流れ
全13回の講義は、前半はゲーム企画(社会課題の設定、構造化、モチーフやメッセージの検討等)、後半はプロトタイプ作成(ゲームシステムの設計、プロトタイピング、テストプレイ等)で構成。
カリキュラム及び投影資料
具体的なカリキュラムは以下のとおりです。(概要をクリックすると各回のレポート、授業資料をクリックすると各回のスライドが確認できます)
# | 概要(メイン講師) | 授業資料 |
第1回 | ガイダンス。シリアスゲームとは(上原) | スライド |
第2回 | シリアスゲームの体験 | スライド |
第3回 | チーム編成。社会課題の構造化(飯島) | スライド |
第4回 | ゲーム企画①(飯島、石神) | スライド |
第5回 | ゲーム企画②(石神) | スライド |
第6回 | 企画のブラッシュアップ。中間発表準備(佐藤) | スライド |
第7回 | 中間発表 | スライド |
第8回 | 中間発表振り返り。ゲームデザインの手法(石神) | スライド |
第9回 | プロトタイプ作成① | スライド |
第10回 | プロトタイプ作成② | スライド |
第11回 | ゲームのブラッシュアップ。最終発表準備 | スライド |
第12回 | 最終発表① | スライド |
第13回 | 最終発表②、リフレクション(上原) | スライド |
ワークシート
講義で用いたワークシートは以下からご覧いただけます。
ゲーム企画(前半)で活用したワークシート
『知って欲しい』ゲーム作りシート
『考えて欲しい』ゲーム作りシート
『理解して欲しい』ゲーム作りシート
プロトタイプ作成(後半)で活用したワークシート
『知って欲しい』ゲーム作り ルール構築の流れ
『考えて欲しい』ゲーム作り ルール構築の流れ
『理解して欲しい』ゲーム作り ルール構築の流れ
受講生作品紹介
全8チーム(各チーム4,5名)がそれぞれに社会課題を設定して、シリアスゲームのプロトタイプ作成に取り組みました。複数チームの作品を紹介します(受講生の許可を得て公開しています)
ほごろくゲーム 189(いちはやく)
ゲーム概要:「虐待問題」を取り上げたシリアスゲーム。プレイヤーは児童相談所の職員となり、地域で通報のあった場所へ車で向かい、虐待問題を解決していきます。問題について考えるクイズなども組み込まれています。プレイしながら虐待について考え、学ぶことのできるゲームです。
経営者で行こう!~女性の社会進出の実現~
ゲーム概要:「女性の社会進出」問題を取り上げたシリアスゲーム。 プレイヤーはとある企業の経営者となり、求職者対応をしながら女性雇用者の増加に取り組みます。女性の社会進出に関する、男女格差やジェンダーバイアスを知ってもらうためのゲームです。
逆転過疎
ゲーム概要:「過疎」問題を取り上げたシリアスゲーム。プレイヤーは「まちの支配者」として、あるまちを自分たちの手で過疎にさせていくことに取り組みます。まちのどの要素が加われば過疎化を進行できるか、どの要素を省けば過疎化を促進できるかを模索するゲームです。
講師及びSA紹介
本授業は、8名の講師陣と2名のSA(Student Assistant)により受講生をサポートしながらオムニバス形式の授業を実施しました。
講師(敬称略):上原 一紀、石神 康秀、飯島 玲生、太田 泰嗣、佐藤 宏樹、中澤 義光、今井 修、渕元 哲
SA(敬称略):川津 大輝、川井 実樹